莉亜と母は二人で暮らす事になった。

母に苦労させた分莉亜は精一杯母に尽してやりたいと心から思った。

今まで苦しくて夜中の暗闇の中ですすり泣く母を莉亜は見てきた。知らないふりをしてきたけどもう悲しい思いをさせたくなかったから。
結婚してから母はずっと実家のスナックを経営してきていた為、外で働くのが初めてだった。

年も50をとっくに過ぎていて働く事に不安がっていた
だから莉亜はなるべくかずちゃんと会うのをやめて仕事を終えてから二人でご飯を作って、一緒に食べてバイトに行っていた。

そんな日々が続く中莉亜はやっぱり6年後の約束が気になった。

このまま6年経った時母を残してバリに行くことができるかということを

それはやっぱりできない。こんなに心を閉ざしてしまった母を置いてはいけない

莉亜はその事ばかりを気にしていた。


そんなある日思いきってこの事をかずちゃんに話した。
そしたらかずちゃんは・・・
「大事なかあちゃんを置いて行くのはオレが許さない。一緒に連れていこうな」
っていってくれた。母がどうするかを決めるけどそこまで言ってくれたかずちゃんの心の広さに莉亜は涙した。
ありがと・・・