莉亜は何故かドキっとした

横にいる大塚さんと目を合わせただけで恥ずかしくなる。


大塚さんは周りの営業に莉亜が自分のお客さんだと紹介してくれた。


「そうそうっこの人も波乗りやってんだよ」

莉亜を挟んで横に座っていたのは宮原さん。


「えっ?波乗りやってるの?」


『いえいえっ。凄く興味があって・・・海が大好きだから』


「じゃあ絶対にやった方がいいよ。海に入るときっともっと海を好きになるよ!ねぇかずちゃん?」


うんうんと大塚さんが頷いた。


「かずちゃんに教えてもらいなよ。すげーうまいからオレも教えてもらったんだよっ」


『でも、迷惑じゃないですか?』


「本気でやるならいいよ!教えるっていうより自分との戦いみたいなもんだよ。」

『・・・』


「自然の力は恐ろしいからハンパな気持ちじゃできないよ。男でも挫折して一回でやめる奴いっぱいいるぐらいだしね・・・」


『それでも・・・やりたい。やってみたいです』

「じゃあ決まりだなっ。今度三人で行こうよ!」

宮原さんが背中を押してくれた。


本当に今日のこの出会いも偶然だったけど海に早く入りたい・・・。