そして3週間後いよいよ納車の日


この日をずっと待っていた新しく莉亜がこの車と共に出発する日だから。


莉亜は姉と母と姪と一緒にディラーへ向かった。


・・・これが私の車・・・。

すごく嬉しい。


自分のお金で初めて買った愛車だぁ。


これで自分自身のために頑張れる


「どうですか?感想は?」
『嬉しいです!これからローン返済の為に頑張って仕事します』

「今まで苦労した分のご褒美ですねっ」


莉亜はその言葉にびっくりした。

それは本当に自分のご褒美の為にわざと高い車を選んだことを大塚さんは知ってるかのように言ってくれたから。

きっとこの人も今まで辛い思いをしてきたんだ・・・
だからあんなに優しい目をしているんだなっ・・・。

早速車に乗って家に帰った。

家に向かっている途中に携帯が鳴った。

(ブルプルル〜・・・)

大塚さんからだった。

姪が持っていたおもちゃを忘れていたみたい。


途中まで車で来てくれることになって、決めた場所で待ち合わせした。

『わざわざすいません・・・』

「いいえっ。気に入ってるおもちゃがないなくなるとかわいそうだしね・・・」