どんな車がほしいとかまったく考えず姉と車を見に出かけた


「どんな車がほしいとかはないの?」


『うん、パッと見でピンときたのにしちゃおっかな・・・』


莉亜はこの日を楽しみにしてきた


あんな事があって荷物を実家へ運び全て1から出直す為にも車を買う事は大イベントだから。


○社と◎社へ行った。

試乗もさせてもらった。


次に△社へ向かう。



「いらっしゃいませ。今日は・・・・?」

入り口で中年の男性に声を掛けられた。


店の中はすごく賑わっている。

あっちこっちのテーブルで営業と商談している客がたくさんいる。


『車を見たいんですけど・・・』


「かしこまりました!大塚くんお願いします」


ちょうど入り口でカタログを探していた背が高くて、小麦色に焼けた肌をした営業を呼ぶ。


えっ?みたいな顔して中年の男性とこちょこちょっと話して莉亜の席に来た。

『ご来店ありがとうございます。どんな車をお探しですか?』

こんな小娘にすごく丁寧な言葉遣い。

見た目はチャラチャラしてそうなのにすごく優しい目をしていた。

薄いピンク色のYシャツと小麦色した肌が凄く似合