ジリリリリー・・・ 「ん・・・」 朝、家を出る30分前。 まだ開かない目のまま、手探りで目覚まし時計を止める。 桐谷 七海。 高校2年生。 まだ重い体を起こせば、最初にするのはケータイチェック。 着信ナシ 新着メールナシ いつものことだけど、ため息が出る。 ふぁー と大きなあくびをして、制服に着替えると、階段を下りた。