どうする?
鍵は他にないんだ、一か八かで使ってみるか?


開かなかったらその時はその時だ。


と思い、和輝はその鍵に手を伸ばす。


胸騒ぎがした。
何故かは分からないけど。


何処からともなく、声が聞こえた気がするんだ。


“ソノ鍵ヲ使ッテ扉ヲ開ケ”


それは、微かにだけど、確実に。


そして僕は、その声に従ってその鍵に手をかける。