帰りのHRが終わって、アタシは真っ先に夏帆のところにいく。

「ヤバい!ヤバいよ!ドキドキしてるよ!」

HRの時…いや授業中からずっとドキドキしてたし!

「ついにだね!?あ~…アタシも楠木先輩にあいさつしとこっかなぁ(笑)」

なーんて冗談を言ってくれる夏帆だけど今のアタシには全然効果ないみたい。

「あっ!」

突然夏帆が叫んだ。

その時…

「桜木さんいますか?」

楠木先輩の声…!

ドキドキドキドキ…

「ちょっと美和!返事は!?」

こそっとアタシに聞こえるぐらいの大きさで言ってくれた夏帆。

でもアタシにその言葉は入ってなくて…。

ヤバい ヤバい!本当に先輩が来た!ヤバい!!ドキドキがとまらないよっ!

「楠木先輩~ 美和はこっちで~す」

!?

夏帆は楠木先輩を読んだ。