「今回は少し痛い死に方をさせちゃったなー。ゴメンね?」 僕は、立ち上がって両手で自分の胸に刃を向けて呟いた。 「次は、どんな家の子に生まれようか。」 言い終わるのとほぼ同時に、自分へ刃を突き立てた。 段々と、歪んでいく視界と小さくなっていく鼓動。 次に目を覚ますのは、いつだろう・・・・・・。 次の日、一家族が無理心中を図ったと報道で流されたことを僕たちは知らない。