「ツンちゃん、あのねあたしの隣の席の神山遥斗がねー、最近学校来るようになったじゃない?」
「うん、まずツンちゃんってのやめようか。」
「ごめんたい。」
「きもいきもい」
「ふがぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「…で?遥斗がどうした。」
…遥斗だと?何故こいつ呼び捨てにしてんだこの野郎!あたしの神山を呼び捨てとか…羨ましすぎるー!
あたしも遥斗って呼びたいわボケカス!
あのイケメンと呼び合いっこしたらさ、あたしもうきゅんきゅんしちゃうー!
「気付いてる?その汚い口から言葉が漏れてるの。」
「なんだって?」
こいつ汚い口とかいいやがった。くそっ!あたしに勝ち目はないのか?この口が憎いぜ。
「それよりその遥斗がどうしたわけ?」
「あぁ、あの子、ヤンキーじゃん?不良じゃん?」
「まぁ…。」
「この前あたしが変なおっさんに絡まれた時助けてくれてさー、もう白馬の王子様かと思ったよ。」
「あんた襲う人なんか居るんだ。」
「くそ野郎!黙って聞いてろ!…ゲッヘン。それで、あの子学校来た事無いから分かんなかったけどさ、あたしの隣の席だったんだね!授業集中できねーわー…。」
「あぁ、遥斗のクソ明るい髪が邪魔で?そっか。遥斗に言っておくね。」
「やめてえ!?あたしそんな事言ってなくね?あの子が隣にいるという興奮で集中できないんだっつーの!ばーかばーか」
その瞬間、時が止まった。
夏なのに、冷たい風が吹いた気がした。
だって、神山が後ろに居たから。

