パキーンと言うガラスが割れる音が耳元で響いた 目の前で竹刀を振り下ろす香賀の動きがスローモーションではっきり見える 俺はそれに合わせて竹刀を素早く振り上げて足を前に香賀の間合いに踏み込んだ その瞬間何が起こったのか分からなかった 一瞬だった 俺が次に我に返った時のは悲痛な周りの叫び声と目を揺らがせて俺を見る香賀が目の前で倒れた瞬間だった 空中に飛び散る紅い血が俺の頬を伝っていく 握った竹刀の先が紅い血で染まっている