「俺がずっと追いかけ目標にしていたのはどんな強敵でもないいつもお前だ詠」

「俺も剣道を始めてからずっと追いかけ目標にして来たのは今まで試合してきたどんな強敵でもないあんただ香賀」

俺たちの顔から笑みが消えた

「来年の夏に決着付けよう…俺と皐月どちらが上かを」

「あぁ…臨むところだ秋峰」

剥がれてく剥がれてく

俺たちの純粋で汚れ一つ無かった真っ白な翼が

一枚一枚剥がれていく音だけを

体育館に残して

俺たちは風が通り過ぎるようにお互いの横を黙って通り過ぎ体育館を後にした