文目剣術部【壱】


やる気満々の長水を保護者のように高笠はおろおろと心配している

「そういえばさ、詠って中学の時ポジション何処だったの?」

蔭平が隣で素振りしている詠に尋ねた

「え?あー…えっと…そ、そういう蔭平は?」

「俺?俺は1、2年の時は中堅でこう見えて3年の時は主将だったよ」

照れながら蔭平はあははっと答えた

「何々?ポジション?俺は1、2年の時は先鋒で3年の時は副将だったぜ」

「主将目指してたんだけどなぁ」と長水は懐かしそうに腕組みした

「で?詠は?」

蔭平にまた尋ねられた詠は仕方なく言おうとして「俺は…」と言いかけて剣道部のマネージャーになった華宮に先に言われてしまった