「よく来てくれたね詠君ゆっくりして行ってくれ」

「ゆっくりって言われても…あの…もう夜中の11時なんですが…」

「俺いても大丈夫なのかな?」と詠は茶の間の壁に掛けてある大きな古びた振り子時計をチラッと見た

今時家に振り子時計があるのも珍しい

詠は今高笠に言われた通り剣道着をもらいに部活帰りに華宮の家にお邪魔していた

華宮に「ようこそ我が華宮家へ」と笑顔で昔のお城のような家に案内された時には肩にかけていたスクールバックをずるりと落としてしまう程驚いた