文目剣術部【壱】


「何なんだよこいつ!逃げらんねぇ!!」今の体制から抜け出さなくてはやられると思った天宮城だったがあまりの詠の変化に恐怖で身体が動かなかった

一瞬だった

静まり返った会場の中にスパーンッと言う今日の試合で1番美しく1番大きな音が鳴り響いた

天宮城の目の前から自分で握っていた竹刀が消えた

この動きこの技の出し方は枳殻剣道部員と椚高校剣道部員なら全員が一度は目にした事のある香賀が真似した詠の昔の戦い方だった

竹刀は綺麗に宙高く舞い天宮城の遥か後ろにカタンッと落ちた