終わらない冬の日

凪沙「この前、このあたりの男の子が交通事故に遭って死んでるじゃない?あれ、私の幼なじみだったの」

おばあさんは何も言わず黙って聞いてくれている。

凪沙「私とアイツは何をするにしても、いつも一緒だったの。すっごく仲良しなんだけど、アイツちっちゃい時は泣き虫で軟弱な奴で、いつも泣いてた。だけどそんな奴でもいざってときは、強くなれるみたいでさ、私が雷に怯えてるとき耳房いて守ってくれたの。その時からかな、私にとって大事な存在なんだって気づいたのは…」

私は顔を上げて空を見る。


凪沙「好きだったのかな、瑞貴のこと」
おばあさん「え?よく聞こえなかったよ…」

私は微笑した。
凪沙「今のは聞こえなくてもいい、かな」
おばあさん「…そうかい」

おばあさん「つまり、お嬢さんにとってはとっても大好きだったってことかな?」

思ってなかったことを言われてちょっと驚いた。
さっき私が言ったことと同じようなことなのに、いざ他人に言われると照れる。

真っ赤になった顔を恥ずかしくて腕にうずくめると、おばあさんは「ふふっ」と笑った。

おばあさん「好きな人が死んだ、か。そりゃつらかったね。じゃあ…」

顔を上げておばあさんを見る。


おばあさん「その夢のような運命、変えてみる?」