凪沙「はぁっくしょっ!」

寒い…
くしゃみが出るほど寒いなんて…
て、最近常に寒かったけど。

てか、ここどこ?
雪…信号機…横断歩道…

瑞貴…
生きてる。

ついに過去まで来たんだ。
凄い…

いや、驚いてる場合じゃない。

瑞貴「おい、聞いてるか?もしもーし」


聞こえてる、でも聞いてる場合じゃない。
落ち着いて、引かれる瑞貴を止めなきゃ…!

瑞貴「ま、いいや、行こう。信号変わったよ」


今だ!!


凪沙「瑞貴ぃ!!」
そう言って私は瑞貴の右手を引く。
すると同時に瑞貴は転んだ。

瑞貴「何すんだ!痛いなー!転けたぞ!」


その瞬間、目の前をバスが通り過ぎる。

もしかして…成功、したの?
凪沙「は、はは。やった。やったよ。瑞貴!助かった!」
瑞貴「お、おぉ…びっくりした…もうちょっとで引かれるとこだった…」

やったよぉ…嬉しい。
生きてる。
喜びでいっぱいだ。

また瑞貴と…


ガッシャアアアアアアアアアアン
バリィィン

ドオオオオオオオン




凪沙「え…?」