「それも、下手アピールで演技かも！」
「そんなアピールして何の得になる？」
「守りたいって思わせられるかもじゃん」

隣でボソッと麻子が

「そっかぁ。そういう手があったんだ」

と言ったことは内緒にしとこう。

またややこしくなる。

「ねぇ、もう終わりにしない？」
「喜田！？いたのか」
「うっわ、最低ー。いたわよ！」

あーもう彩菜スネちゃうよ。

「あたしたち、これからダブルデートなの。
　アンタに時間取ってるヒマないのよね」