俺には、できない。

麻子以外の女の彼氏なんて、できねぇ。

俺は…………

「…俺は、……佐藤麻子が大好きだ!!」


舞台上で叫んだ俺の声が、体育館中に
ぼわんと響く。


あぁ、言ってしまった。

当の佐藤は何やら一生懸命帯を直している。