オオカミヤローに捕らわれて

涙が出そうだった。


心の中で“好き”だと思うのは自由だと思ってたのに………それさえも許されなくて。


苦しい、悲しい、ツライ……様々な黒い感情が心を支配する。


8月とは思えない程、体温が下がって冷えてゆくのを感じた。


「……フッ……そうよねぇ。メイドがご主人様に恋心抱くなんて、あり得ないわよねぇ~~~」


安岡様は全身が小さく震える私に近づいて、口角をニィッと上げる。


そしてそのまま私のメイドカチューシャを取り上げ、道に投げつけた。


「まぁ、アンタみたいな一般人が統牙君を好きだとしても、実りっこ無いけどね」