オレにとっては生まれ育った我が家だから何とも思わないけど、この女にとっちゃあ正に夢の様な光景なんだろうな。


ポーーッと内装に見とれてる女を見てると、気づかない内に口元が上がっていた。


「ね、ねぇ……どうしてアナタの家、こんなに立派なの?アナタ何者?」


「ん?オレ?オレの名前は成見 統牙《なるみ とうが》。ここは成見財閥の現社長一家が住む家だよ」


簡単に説明してやると、女は今度は口をガウーーンと大きく開けた。


「な、成見財閥!?成見財閥ってレストランやらデパートやら手広くやってる、あの超お金持ちグループ!?」