「「あ、泣き虫が来た」」


二人の男の子が、私を指差した。


「ウ、うるさい!裕也、遥斗」

私は大きな声で怒った。


「あ、泣き虫が怒った」

「泣き虫が怒ったって怖くないね」


この二人は、西園寺裕也(7)

西園寺 遥斗(7)。

西園寺財閥の跡取り息子。

幼稚園からずっと一緒で、

からかわれてばかりいた。

私はこの二人が嫌いだ。

何で、同じ年なんだか・・・