愛の余白

それから、私は、
お父さんから事故にあったこと
今の状況
すべて話してもらった

「えっ・・・じゃあ、慧くんは私の彼氏なの?
私たち付き合ってんの?」

「ああ」
慧くんは今にも消えそうな声で返事をした

「じゃあ、お母さん、お父さん先生に
話を聞いてくるから」

そう言って病室を後にした・・・

「じゃあ、俺のことだけ覚えてないんだな」

「ごめん」

「謝らなくていい」

「じゃあ、自己紹介するね」

今、分かったことがひとつある
慧くんはすごく優しい人だってこと
だって、自分のことを忘れてる彼女
が、目の前にいるのに、怒らず、優しく
悲しいに決まってるのに
無理して、笑顔作って
1から自己紹介をすると言ってくれているから