もしかして、心配してくれたの……?



「すげぇ焦った」



なぜかすごく嬉しくて。



「ただの熱中症で本当によかった」



やっと気付いたんだ。


廉がずっと握ってくれてる手を見て。


……あたし、廉が好きなんだなぁって。


気付いた瞬間、やっぱりなんか恥ずかしくなってきた。



「廉、寝るっ」


「また寝んのかよ」



そういう廉がカッコよく見えてきて……


あたしは赤くなった顔を隠すかのように布団に潜った。



「じゃあ、ゆっくり休めよ」



廉は、そう言って部屋から出て行った。