「ナンパってのは、こうされるんだぜ?」
そういって、ニヤリと笑った廉の顔がだんだん近づいてきて……
キスされる……!
あともうすこしというところで。
「はーい。ストップ!あそこで拗ねてるバカがいるから」
麻衣の止めが入った。
廉が舌打ちをして、浅見くんのところへ行った。
廉とならキスしてもよかったなぁ……
って、何考えてるの!?
あたしは、さっきの光景を消すかのように頭をぶんぶん振った。
「紗和……なにやってるの?」
「ううん!拗ねてるバカって?」
急いで話を変えた。
「あいつ」
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