「紗和チャン、ありがとうな」
「ううん。あたしはなにもしてないから……」
たぶん、麻衣も桜太くんも心の中で引っかかってたんだと思う。
だから、今回話せたことはきっとよかったはず。
それぞれの想いが、みんなを笑顔にしたんだ。
「それと、廉出て来いや」
「廉!?」
そこには不機嫌全開の廉が。
なんでそんな不機嫌なのかは分からないけど……
「廉、俺本気やから」
「……勝手にしろ」
「“りんご飴”なんて昔のことやからな」
りんご飴?
廉があたしの頭の上に手をのせたあのときと同じ気持ち。
なんか懐かしい。
だけど、やっぱりそのなつかしさがなんなのかは、分からなかった。


