そんなある日、突然つぶやいた桜太くん。 「ほんま、似てるわ」 「似てる?」 「あのときと一緒や。麻衣にそっくり」 なんで麻衣が出てくるの? 「どうせ、麻衣とか隼人からなにか聞いたんやろ?」 やっぱりバレてたんだ。 「分かってたわ。でも、それを分かってて話さなかった俺も俺や」 「えっ?」 「紗和チャン、俺の話聞いてくれる?」 静かにうなずいたあたしに、桜太くんが話し始めた。