桜太くんについて、麻衣と浅見くんはなにも教えてくれなかった。


そして、麻衣の言葉を聞いてから、どうしても桜太くんが気になってしょうがなかった。


だから、麻衣と浅見くんがいない今、廉に聞くことにしたんだ。



「廉、聞きたいことあるんだけど……」


「なに?」


「桜太くんって、なにかあったの?」


「……なんで?」



廉はちょっと驚いた顔をしていた。



「ちょっと気になって」


「……俺は言えない」



廉に聞いても、麻衣と浅見くんと同じ答え。