「もう学校だよ?」



声をかけてもまったく起きない廉。


寝言だったみたい。


今度は少し廉の体をゆすってみる。



「れーん、起きて」


「ん……?」



目は開けても体を起こそうとしない廉。



「もう!いいから起きて!」



遅刻すると思って、今度は大きな声で叫んでみた。




「るせーな」



不機嫌そうに答える廉。


そして、やっと起きた廉とあたしは校門をくぐった。