「はい。表向きでは後継者ですが、日本での仕事はほとんど廉様がやっておられます」


「ふーん……」



勉強に仕事に大変なんだ……



「ですから、毎日車の中でお休みになられるのです」



あたし、ちょっと悪いことしちゃったかな?



「ごめんね」



寝ている廉に、そっとつぶいやいた。


そして、いつの間にか学校に着いていた。



「廉、着いたよ?」



廉の話を聞いた後だから、少し遠慮気味に声をかける。



「……さ、わ……」



起きてるの……?それとも寝言……?