「ん……」



もうそろそろ起きなきゃな。


よく寝たなぁ。


まだ少し眠たい目をこすっていたら、いきなり男の声がした。



「やっと起きたか?」


「ぎゃー!」



ドアの前には廉の姿。



「もっと色気のある声とか出せねぇのかよ」


「うっさいわね」



なにが色気のある声だ。



「で、用はなに?」



不機嫌に返事をするあたし。



「お前、明日から転校だ」



転校……