それにしても……


なぜか、廉の手と香りが懐かしく感じた。


あたし、この手のぬくもりを知ってる気がする。


誰だっけ……?


考えても答えは出なかった。



「まぁいっか」



そんなことを考えている場合じゃない。



「さてと……」



とりあえず、廉の部屋を出てあたしの部屋へ向かった。


そして、荷物整理を始める。



部屋にはいくつかの段ボール箱。


中にはあたしのものが入っていた。


知らないところで、全部決まってたんだ……


ショックを受けながらも部屋を見渡す。