「相澤くんじゃん」



勝ち誇ったように言う恭くん。



「如月、紗和を離せ」


「嫌だね」


「いいから離せって言ってんだろ!」



廉の大声に、あたしまで怖くなった。



「ちっ」



恭くんは舌打ちをするとあたしから離れた。



「あとは、お二人さんでご勝手に」



そして、残されたあたしと廉。


気まずい……



「紗和」


「……な、なに?」



無駄に緊張してしまう。