「恭くんに……」


「思い出してくれた?」



りんご飴をあげたんだ。



「今でも持ってるんだ」


「ありがとう……」



嬉しいけど、なんか複雑。



「……どういうことだよ」


「廉、あのね……」


「大切な友達だからってもらったんだ」



廉になにか言おうと思ったあたしの声は、恭くんの言葉によって遮られた。



「お前には聞いてねぇよ。紗和に聞いてんだ」



……やっぱり怒ってる。



「恭くんに、大切な友達だからってあげたの」