「紗和、学校行くぞ」 「ちょっと待ってー!」 まだ髪巻けてない! 廉と付き合うようになってから、頑張っておしゃれしてるつもり。 でも1年経っても、やっぱり髪を巻くのだけは慣れない。 「早くしろよ」 廉がため息をついた。 「廉は女心分かってない!」 「だって俺、男だし」 ……そういうことを言ってるんじゃない! 「しゃべってないで、早く用意しろ」 「ふんっ」