廉と付き合って、もう1年が経つ。


あたしたちは、高校3年生になった。



「早いな」


「うん」



この一年間、本当にいろんなことがあった。


たくさん喧嘩もした。


でも、やっぱり廉のことは嫌いになれなくて。



「廉と別れたくないよー……」



折れるのはいつもあたしだった。


ちょっと悔しいけど……


でも、結局廉の一言でそんなのどうでもよくなっちゃう。



「俺が必要なこと、やっと分かったか?まぁ、その前に俺には、紗和が必要だけどな」



まっすぐ見つめる廉に、ドキっとするの。


そして、ぎゅっと抱きしめてくれる。