「味は……西園寺の勝ちだ」



あたしは、打ちのめされた。


……勝てなかった。



「やったわ!これで廉様は……」



あたし、廉と別れなきゃいけないの?



「まだ話は終わってない」


「「えっ?」」



あたしと西園寺さんは、驚いた。



「味は西園寺のほうが上手い」


「では、私の勝ちですわね!」


「でも、気持ちは紗和のほうが込められている」


「はっ?」



一気に笑顔がなくなった西園寺さん。



「紗和の手を見てみろ」



そして、西園寺さんはあたしの手をみる。