途中、チラっと見ると西園寺さんはすごかった。


料理って、こんなのなの……?


こんな人に勝てるの?


不安になって、ぎゅっとレシピを握ったとき、なにか紙が落ちた。



『紗和ならできる。あたしが教えたんだから』



たった一文の手紙。


でも、それで頑張れた。



「ふぅ……」



そして、なんとか出来た料理。


あたしなりに頑張った。



「では、試食をしてもらいましょう」



試食をするのは、廉。



「廉様、ひいきはだめですわよ?味で判断してくださいね」


「あぁ」