「廉は迷惑って思うかもしれないけど、あたしは……」



嘘じゃない。


夢なんかじゃない。



「好きだ」



紗和の言葉を遮って、俺は言った。



「俺にも言わせろよ」



お前ばっかり言わせねぇ。


想いが通じあった瞬間、



「廉、大好き!」



って抱きついてきた。


やべぇ。可愛い。


だから、キスは我慢できなかった。


慣れてないのがバレバレで、ちょっと笑ってしまったけれど。


でも、紗和のキスの初めてが俺でよかった。


これからは、紗和が俺の彼女だ。


もう桜太なんかに渡さない。