あっという間に、別れの日。


お父さんが迎えに来る前に、廉と話しておきたかった。


でも、もう気持ちを伝えるつもりはない。


心の中で、廉を想い続けるって決めたんだ。



「廉、今ちょっといい?」


「紗和か。いいけど」



廉はこっちを向いてくれた。



「今までありがと。買われた身だけど、楽しかったよ」



そして、笑った。



「紗和にこんな短期間で2億は高かったな」


「失礼な!」



口ではそんなこと言ってるけど、そんな廉も好き。



「まぁ、俺も楽しかった」



その言葉、信じていいよね……?