「…消えてよ」 お母さんが私に手を伸ばした 手を伸ばすお母さんと私の間に先生が手を広げて立つ ふわりと体が浮いた 視界の端にトラックが見えた 倒れそうになる中、すべてがスローモーションに見えて 先生が私に手を伸ばしたけど、あと数センチ届かなくて 「今西!!」 泣きそうな顔で私の名前を呼んだ お母さんを見ると、嬉しそうに笑っていて いつぶりだろうか お母さんのこんな笑顔を見るのは きっと遠い昔の思い出