灯りはなくても十分だった。 マオリは今ではすっかり夜目がきくことに慣れ、 おかみの使いで覚えた京の町を走っていった。 おれに似て、走っても足音がほとんどしない。 おれは胸が高鳴っていくのを感じる。 もうマオリは一人前の狩人だ。