天神学園高等部の奇怪な面々30

生徒会長スキャンダル事件で拳を交えたスペシャルバカと疾風。

だが特にお互いを憎悪しているなんてのではなく、今やいいマブダチ。

当然小夜の方も、疾風の事は知っている。

が、直接こうして話す機会は不思議となかった。

「龍太郎は補習だっけか?漢字ドリルやってるって話を聞いたが…」

小夜にアイスカフェオレのカップを差し出す疾風。

『いえ…こないだまで、ひらがなの書き取りやってました…』

ペコリと頭を下げた後、小夜は小さく溜息をつく。

言いたかない、言いたかないが…。

『龍太郎君って…やっぱりアレなんですかねぇ…』

ややぼかしつつも、言わずにはいられない小夜である。