天神学園高等部の奇怪な面々30

「そうか?」

キョトンとする龍太郎。

「一分の隙もねぇ相手なんて、俺ぁ堅苦しくて付き合い辛ぇけどな」

「ぬ?そ、そういうものか?」

筱萠、狼狽する。

恋愛とは難しい。

「特に副会長は語学はいけるわ、生徒会長の右腕だわ、見てくれも悪くねぇわで自分が完璧に近いだろ?多少隙のある筱萠なんて、自分とは逆で可愛いと思うんじゃねぇかな」

「か、かわ…」

見る見るうちに赤面する筱萠は。

「う、うぬなどに可愛いなどと言われとうはないわっ!喜んでないっ!断じて照れてもおらぬ!わしは王子唯一人のものなのじゃ!それを図々しく口説こうなどと…恥を知れ!」

またも龍太郎を張り倒す。

じゃあ何て言えばいいの、このシト。