「でさ、日曜って俺ら一年の日だろ?」



たしかに付き合って
一年たつ。



「ゆ、優ちゃん覚えててくれたの?」


「え?毎月祝ってたじゃねぇか。」



うん。たしかに。

でも。



「そうだけど、優ちゃんから言われるの初めて。」


「あ、そうだったっけか。奈々が言うの早いだけじゃねぇか?」



そう言うと携帯の
カレンダーを見せてきた。



「あ…!」



そこには私たちの記念日が
ちゃんと書いてあった。



「な?」


「うん!ありがとね。デート、どこ行くどこ行く?」



私はテンション
上がりまくりだ。



「んー?どうする?奈々決めていいょ?」


「えーどうしようかな。」



そう言われると
迷うよね。



「んー…。あ、そうだ!遊園地にしよ!初めてデートした遊園地!」



私は携帯を見せた。



「お、いいな。懐かしいな。」



「でしょ。そういえばこのとき、優ちゃんがジェットコースター怖くて乗れなかったよねー?」



あの頃の私たち
初々しかったなあ。



「い、いや。そのときは調子悪かっただけなんだよ!」



優ちゃん顔真っ赤。



「もう優ちゃんったら。あ、あとね、遊園地の近くに新しい雑貨屋さんができたんだって。ここ。」



その雑貨屋さんの
携帯ホムペを見せた。



「へぇー、ぢゃそこもいくか!」


「やったあ!優ちゃん行きたいところある?」



私ばっか選んじゃった。



「いや。俺は奈々とならどこでもいいから。」


「…っ…そっか。」



キーンコーンカーンコーン



「こらー!谷田部、なんでまだここにいるんだ!早く教室に戻りなさい!」



あらら。

優ちゃんかわいそうに。



「はいはい戻りますよ。じゃ奈々またな。日曜楽しみにしてるぜ。」


「うん!」



みんなが見てた。

けどそんなの関係ないよね。




「へぇー日曜日どっか行くんだ!」


「あ、杏奈!//」



席が近いと意外と厄介な
お二人さんだ。



「そこ何喋ってるんだ!なぁ、久川、谷田部はどうにかならんのか?」



いや、そんなこと
聞かれても



「な、なんとかなりませんね。」



優ちゃんだしね 。