すると、 押し黙っていたほの男が口を開いた。 「見ない顔だが、もしかしてお前転入生か?」 「へ?」 予想外の言葉に、思わず間抜けた声がでた。 「は、はいっ‼」 気を取り直し、私は返事をした。 「ああ、そうだったのか。 すまなかったな。」 彼は掴んでいた手を離し、 「案内してやる。」と言った。 ーでも… 「あ、あなたは誰ですか?」