セイクリッド

持ち上げた瞬間。

箱の中から、小さな金属音が聞こえた気がした。



「葬儀は決まってないけど、ふたりとも来てくれると嬉しいわ」

「……」

「私、少し向こうへ行ってるわね」



黙ったままの私達に気を使ったのか、スタッフさんはそう言いながら部屋を出て行ってしまった。



取り残されたのはいいけれど、箱を開けていいのか、それとも開けない方がいいのかわからないまま……


私は頬を流れた涙を、急いで拭った。