セイクリッド

「あそこの木を超えたら、町にでるよ」



ミコトがそう言ったのは、歩き出してから数分たった頃。



当たり前のことだけど、まだこの世界に慣れてない私は……

というより、この世界に詳しくない私は、ミコトを見上げて問いかけた。



「町があるの?」

「俺たちにも生活があるからね。マリアの世界と同じとはいえないけど……きっと気に入る」

「だといいな」

「町に下りたら、マリアに似合う服を見立ててもらおう」

「え、でも私…残念ながらお金もってないよ」

「それはマリアが気にすることじゃないよ」

「けど――」

「ほら、前を見て」