セイクリッド

「この山を降りるには、神なりの方法があるんだ」

「そうなの?」

「だからマリアは、何度も俺の下を歩き回ることになったんだよ」

「ミコトってば…ずっと見ていたの?」



思いがけない言葉に、ミコトをじっと見返した。

だって、気配は感じなかったのに……




「迷ってると思わなかったから声をかけなかったんだ。ごめんね」


申し訳なさそうに目をふせ、少しだけ肩をすくめる。



ちょっと可愛いな…って思ってしまったのは烏滸(おこ)がましい事かな?



「ううん。最終的に声かけてくれたから…いいや。あのさミコト」

「ん、なに?」

「手、繋ぐの…イヤではないよ……イヤなんじゃなくて…」