セイクリッド

「……」


もちろん、傷が治ったことは…本当に驚きの出来事だった。

不思議なものの存在を、信じてる私は……驚きながらも、どこかでやっぱりって思っているぐらいだし――…


ただ、私が身動きをとれなくなったのは、その行動の所為。


目の前で、膝をついてしゃがみこんでいる男性が、自分の手のひらにキスを落とした。



そんな……壊れ物を扱うみたいな仕草で、手のひらにキスされるなんて、今まで経験したこともない。




「ちょっ」


今更感たっぷりだけど、恥ずかしさから急いで手を引っ込めた。