セイクリッド

大体、あの町にはこんな山は存在してない。

小高い山があるぐらいで、こんな入り組んだ山があるだなんて…全然知らないしありえない。






「本当に!どういうこと!?」

「どういうことって?」

「っ」



突然聞こえてきた声に、その場に立ち止まる。


後ろを振り返ってみたけど、そこには誰もいなかった。



「……え?誰?」

ぐるりと辺りを見回してみても、誰の姿もとらえることが出来ない。


それに、未だに気配は感じない。